こんにちは、H.R.です
今回は留学中に大けがをしてしまったときの話について紹介していこうと思います。
もしも留学中に怪我をして病院に行かなければならなくなった場合、僕の経験談を参考にしていただければ幸いです。
怪我をした当日
Urgent Care, Emergency Roomという病院に直行
病院での診察
実費で$130ほど(日本円で1万4千円ほど)支払わないといけない
保険適用
病院の診察が保険適用できるかできないか前もって調べなければならなかった
怪我した当日
留学先でスポーツクラブに参加していて、練習をしていた時に左膝を怪我してしまいました。怪我をした当初はこれはやばい怪我だなと直感的に悟ったので、氷で冷やしてとりあえず応急処置。左膝の外側が痛んでいたので、おそらくこれは靱帯かな、とあたりをつけました。
怪我をしてから30分後なんとか立てるものの、膝に力が入らない状態だったのでこれはなにかおかしいと思い、友達にUrgent CareもしくはEmergency Roomという病院に車で連れて行ったもらいました。
アメリカでは医療費が高いため、多少の怪我や病気では病院には行きません。しかし、僕の場合は経験上やばいやつだと分かっていたので、病院での診察を受けようと決意しました。
アメリカで怪我をした場合、行くべき病院の手順としては
- Urgent Care, Emergency Roomという小さめの病院へ
- 紹介状をもらって大きめの病院へ
の順になります
その日は12月17日、クリスマスの一週間前にも関わらず多くの人が病院に来ていました。友達に「今日は人多いね、ついてないね」と言われたのを覚えています。本来、クリスマスシーズン中にパーティーやスキーをして楽しんでいる最中に怪我をすることがアメリカでは多いようです。まだクリスマスパーティーも始まってないのに、なぜあんなに人が多かったのか...運ですね。
病院での診察
病院での診察は初めてだったので二枚くらいの同意書(治療を受けるための同意など)に署名して、自分の住所、電話番号を紙に記入し受付を済ませます。初診の場合必ず同意書にサインしなければ治療を受けることができません。アメリカらしいですね。
前述した通り、人が多かったので2時間ぐらい待ってようやく名前が呼ばれました。部屋に連れて行かれてまずは看護婦さんとのお話タイムです。看護婦さんは主に体温計測、血圧計測をします。体温検査は「まあコロナウイルスとか心配だからね~」と理由は分かりますが、なぜ血圧を測るのか分かりませんでした。高血圧、糖尿病の人がアメリカには多いからかな、と思ったり。
自分が怪我した時の状況、今の痛みを1から10で評価し、体重、身長、人種を記入。人種の欄があるのは新鮮でした。しかもアジア系はAsianで一括りにされているのにもかかわらず、アフリカ系アメリカ人の人達は事細かに4種類ぐらいの人種に分類されていました。うーん、別にそこまでしなくても...と感じました。
書き終わり、看護婦に提出。そのまま看護婦は退出。医師が入場。
話して、触診。X線検査をした方がいいと言われる。(まぁ、そりゃそうだろ、骨折はしてないけどなと思いました。)
次の日に大学内にある病院で検査できる可能性があったため、その日のうちにX線検査はせず、次の日に持ち越ししました。
診察を終え、お支払いを済ませ、値段に驚愕。
$128!!!
た、高い!日本円で一万四千円!!アメリカでは安い方らしいです。(今回の僕の場合、保険適用されてないので高くつきました。)もうこれ以上病院には行きたくねえなぁと思った瞬間でした。
ゆるゆる布サポーターをもらい、痛み止め(Advil)を近くの薬局(Walgreen)で買いなさいという指示をもらいました。友達が薬局まで連れて行ってくれて、歩けない僕の代わりに買ってきてくれました。肩を貸してくれてなんとか歩けました。他の交換留学生から松葉杖を寄付してもらいました。なんて優しい人たちなんでしょう。
怪我した次の日
怪我した次の日に大学でX線検査を受けようと思い朝九時ぐらいに電話すると病院は開いてないとのこと。しょうがなく、前日に行った同じ病院に行ってX線検査を受けました。友達に送ってもらおうかと考えましたが、あいにく頼れる友人は忙しかったり、家に帰ってしまったり(冬休みだったので)...そのためUberで行きました。一人でUberに乗るのは高いので友達と乗るのがおすすめです。割り勘できます。
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その日、病院は混んでいたもののX線検査だけだったのですぐに専用の部屋に通されました。X線検査で僕の担当をしてくれた看護婦さんはよくしゃべる人で息子はアパートの管理人をしていて~、、、と色々話してくれました。
検査後部屋で待たされて、医師が入室。僕のかかとのあたりを指さして、「君の足(くるぶし)は骨折している」と言われました。いやいや、待て待て。怪我したのは膝なんだけどなぁ...
「膝を怪我したんですけど...」と言うと、「あ、すみません。違う患者さんでしたわ」と話す相手を間違えていたことが判明。
10分ほど待って同じ医師が入室。膝には骨折の形跡なしと診断されました。まあ、そらそうでしょうね。立てますから。
帰り際、医師が「そうそうこの子と間違えたんだよ」と話していて見た先には足首を怪我した男の子が松葉杖をついて母親と帰ろうとしていました。骨折したのか...ドンマイと思い、病院を去りました。
診察の途中でMRI検査を受けたいことを伝えましたが、その日は土曜日でスポーツ専門医がおらず、しかもMRIは土曜日、日曜日はできないんだよと言われ、その日にMRIを受けるのは諦めました。(っていうか、できなくて本当に良かったと思います。もしMRIを受けていれば日本円で数十万円実費で支払わなければならないところでした。)
MRIを受けるまでの長い道のり
怪我をした当日に行ったUrgernt Careから水曜日にスポーツ専門医を手配できるよと電話が来ましたが、月曜日にミネソタに旅行に行く予定を立てていて航空券も買ってしまっていたので、丁重にお断りしてミネソタの病院でMRIを撮ろうと考えました。
しかし、ここで問題が。
MRIを検査費用を調べてみると日本円で数十万円するほど高いんですね。留学前別の怪我で日本でMRI検査を受けた時、費用は一万円以下でしたが、アメリカの医療費はバカ高いです。クレジットカードは二枚持っていましたが、利用可能額は合計で20万円まで。絶対に足りない。そのため、留学生が必ず加入しなければならない海外旅行保険を使って保険適用させようと考えました。
しかし、またまた問題が。
海外旅行保険が適用可能な病院は限られており、かつ保険会社が逐一病院と交渉して、保険を適用してもらえるか確認を取らなければならないという事実が発覚。
海外旅行保険(東京海上日動の海外旅行保険)ではキャッシュレス受診という制度が設けられていて、病院が患者に費用を請求するのではなく、病院が直接保険会社に費用を請求する便利な制度があります。つまり、病院での診察時、自分で費用を払う必要は全くなくなり、お金の心配をしなくてもよくなるというとてもありがたい制度なのです。
しかし、このキャッシュレス受診を利用するためにはまず保険会社にどの病院が利用可能かを確認してもらい、そして保険会社がそれぞれの病院と交渉。交渉が成立すればこちらにメールか電話で連絡が届き、やっと病院で診察を受けられるという段階を踏まなければなりません。
しかし、新たに問題が。
保険会社が交渉を進めた病院はすべて保険適用を受け付けないとの結果に。
病院は近くにたくさんあるものの、どの病院であればMRIの高い検査費用を支払わなくても済むのか分からなくなってしまいました。
しかし、ここで朗報が。
アメリカにいるおじさんが助けてくれて、わざわざアメリカの保険会社(東京海上日動アメリカ版)に電話で連絡してもらったりして、利用できる可能性がある病院を教えてくれました。アメリカの保険制度の仕組みを理解していたおじさんだからこそできた業ですね。日本とは全く異なる仕組みなので、僕一人では到底無理だったでしょう。
アメリカの保険はどうなっているのかを知りたいのであればこちらから
しかし、またまた問題が。
保険会社が現地病院と交渉していた時期はクリスマスシーズン中だったのでその間のおよそ4日間(12/24~12/27)は病院はお休み。交渉すらできない状態に陥ってしまいました。
そしてついにクリスマスシーズンがあけて、保険会社から連絡が届きました。
おじさんが提案してくれた病院で、キャッシュレス受診が利用可能であるとのこと。
12/29に診察を受け、MRI検査の紹介状をもらい、12/31の大晦日にMRIを受診。
12/29の診察でも同じようにその病院では初診扱いだったので、同意書に記入、身長、体重、人種を記入し、体温測定。ここで驚いたのは耳に機械を入れて体温を測定したことです。ちょっと変わった体温の測定方法でした。
新年最初の月曜日に結果を教えてもらい(この日に診察予約が殺到するので、予約が取れたのは奇跡でした)、前十字靱帯断裂、半月板損傷であることが明らかに。Physical Therapyを受けて、日本に帰ってから手術をすることを決めました。
まとめ
アメリカでは、いやどの国でもそうですが、怪我をしないように注意しましょう。本当にめんどくさいです。